日曜日だったエイプリルフールも終わり、新年度がスタートしましたね。
まだ春休みな学校もあるでしょうが、大学、仕事など、様々な始まりがあったのではないでしょうか。
以前は入学式や入社式が満開だった桜も、近年では卒業式シーズンが満開なことが多くなり散りかけの桜吹雪の中の
新年度開始も慣れてきました。

新年度を迎えるにあたり、気をつけたいなと思っていることがあります。
新しい方に会う場に行くときには少しだけニュートラルな自分を心がけるのです。

もちろん生きていくのに自分らしさはとても大事なことです。
ですが、世の中には、多様な価値観を持っている人が沢山います。

自分が嫌だと思わないことについて、とても嫌悪する人もいるでしょうし
逆もまたあるでしょう。

においはとても顕著ですね。
最近はにおいハラスメント、などという言葉も市民権を得つつあえりますが
本人がとても好む香水が、他人の頭痛や吐き気を誘うこともあります。

洋服にしてもそうです。
本人が好んで着る服が、その場の雰囲気に合わないことや、取引先との関係にマイナスの印象を与えることもあるでしょう。

動作や、その人が立てる音が、今まで所属していた場所では全く邪魔にならなかったのに
実は迷惑になっている、ということもあるかもしれません。

発言の内容や頻度も、その時その場、そして立場によって求められるもの、許容されるものが異なります。

大学などの学生時代であれば、多少の個性の押し売りも、その時しかできない楽しみと思って
迷惑のかからない範囲で楽しめばいいと思いますが

特に対価を得て働く職場においては、その場にふさわしい装いや振る舞いを
習得するまでは、なるべくニュートラルに振舞うことが無用な争いや、知らず知らずのうちに敵を作ることから
自分を守ってくれると思うのです。

コミュニケーション能力のとても高い方は、会話や発言内容などは、深く考えずに
天然でうまくこなしていけるのでしょうが、現実にはそれだけではありません。

とても明るく、親しみやすく会話もウィットに富んだ方も、とてつもない柔軟剤の匂いを放つこともあります。
昼休みなどの会話を楽しむ空間ではその程度のことは不快に思う人も少ないかもしれませんが
四六時中、決められた席に座っている隣の人は、実は言えずに苦しんでいるかもしれません。

また、仕事でいえば、就業中に許されている行動の範囲も、会社によって様々です。
就業中にスマホを触っていても全く問題会社もあれば、電源を切ってロッカーへ、といわれることもあるでしょう。
業務時間の最中にお菓子を食べてもいい職場もあれば、明確に禁止されていればまだわかりやすいものを
なんとなく空気を読んで、食べたりはしない職場もあります。

また、職場でイヤホンを使用することについて、とある意識調査で80%以上の方が職場で
イヤホンはダメなんじゃないかと答えているものをみたことがありますが、
これが許可されている職場も皆無ではありません。

とにかく新しい場所に行った時には、ひとまず職務に専念し、当たり前のことですが周りの人がどうしているか
こっそり確認しながらすごしてみることが平穏な日々への一歩だと思います。

「最近の若者は」と、いつの時代も言われることですが、今ほど情報過多な時代も、これまでなかったと思います。
ですので、今の若い人たちは沢山の情報を持っており、それが逆に「現場」ではなく、自分の知識を
常識と思ってしまい、周りに合わせるということが苦手になっている傾向もあるように思います。
あの人がやっていた、あの会社ではこうだ・・・。こんな思いもあるのかもしれません。
でも、今自分の目の前にあるのは、動画サイトでみたあの「あの人」でもなく、ネットニュースで見た「あの会社」でも
無いことに気づき、「自分の職場」「自分の場」「目の前に立つ同僚や上司」に合わせていけるといいのではないかなと思います。

人に合わせるばかりが能ではないですが、まず合わせてから、その素晴らしい個性を輝かせる機会を待てばいいのではないかなと思うのです。

誰にでも楽しく快適な場を作るために、「少しだけニュートラル」を心がけることが、私の思う新年度に気をつけたいことなのです。