黄砂、黄砂アレルギーについての情報
数年前からニュースなどでもよく聞くようになった黄砂。
これは、低気圧の発生などにより、中国内陸部やモンゴルの砂漠のすなが数千メートルの上空にまで巻き上げられ偏西風にのってとんでくるといわれる砂のことです。
さて、黄砂は様々な健康被害をもたらすものとして有名ですが、近年これが増加傾向にあるといわれています。
黄砂による花粉症のような症状などを黄砂症、黄砂アレルギーなどと呼びますが、近年有名になったアレルギー症状のようなもの以外に「黄砂飛来の翌日に急性心筋梗塞が増加」などというショッキングな情報もあるようです。
いつ、どんなことに気を付け、取り込むことによってどんなことが起こるのか、または起こってしまったらどうすればいいのかについて書いていきたいと思います
黄砂の時期
黄砂は、3~5月に多いといわれています。
黄砂は、土壌の状態、気流など、大地や大気の条件がそろったときに発生するといわれていますが、春に多いとされるのは、これらの気象条件が、春に揃いやすいためと考えられています。ただ、実際には他の季節でも発生するので、特にアレルギー体質の方や小さなお子様を抱えているご家庭の方は、黄砂の情報には常にアンテナを張っていたいところです。
気象庁の黄砂情報などを参考にするとよいかと思います。
黄砂は、発生回数の増加(つまり気象条件がそろいやすくなったんでしょうか??)や発生地の拡大により年々大規模化しているといわれます。たしかに私が子供のころには気にしていなかったような気がします。
でも、私の母(本州の西端、中国地方出身)にいわせると昔から、今日は黄砂が飛んでくるから外で遊んじゃいけないよ、と言われていたと聞きました。
大規模化によって中国から少し距離のある関東などでも看過できなくなったということなのでしょうね。
地域・・・日本は全部影響下?
先ほども書きましたが、やはり中国やモンゴルと地理的に近い場所、中国地方や九州、日本海側に影響が大きいといわれます。ただ近年は大阪や関東でも少し先が黄色く見えるような日があったり、車の上砂のようなものでざらざらになっていることがあります。また、北海道や青森を中心に飛来の予報がでていたこともあります。黄砂は、その大規模化で、日本のような小さな国などは、すっぽり影響下に収めてしまったとみるのがどうやら正しそうですね。
黄砂によると思われる症状・健康被害
黄砂アレルギーは、他のアレルギー性疾患のように、目や皮膚が赤くなったり、かゆみが起きたり、くしゃみ、鼻水のような花粉症のような症状がでたりします。また、気管支に入ると喘息を発症することもあります。 数種類の症状が併発して重症化することもありますから十分気をつけていきたいところです。
喘息、肺炎になったり風邪・花粉症のような症状
・咳・くしゃみ
・鼻水・鼻づまり
・鼻の奥や、のどのかゆみ、痛み
・目の充血、かゆみ
・頭痛 発熱
皮膚症状
・かゆみ、湿疹、アトピー性皮膚炎
重篤な症状も・・・!!
脳梗塞
血管に入った黄砂によって炎症反応が起こり、内壁の塊がはがれて脳の血管が詰まり梗塞を起こす可能性が指摘されています。九州大学の北園孝成教授の脳梗塞の急患についての調査によると、観測後3日間には通常期に比べて搬送数が7.5%増加し、言語障害や手足のまひなどを起こす重症に限ってみると、リスクが1.5倍になったといいます。
急性心筋梗塞
熊本大学などの研究機関が共同で研究を行い、黄砂が心筋梗塞の発症と関連していて、とくに、慢性腎臓病のある方が、黄砂の影響を受けて心筋梗塞を起こしやすくなる可能性を示し
ました。
75歳以上の高齢者、男性、高血圧、糖尿病、非喫煙者、慢性腎臓病という要因について黄砂の影響を受けて急性心筋梗塞を起こしやすいという結果がでているのですが、「非喫煙者」というのが興味深いですね。ここでは注釈で、喫煙は奨めないし、喫煙による心筋梗塞のリスクだって明らかなんだからむしろ吸わない方がいいと思うよ、的なことがかいてあるのですが、汚いものに体が慣れてないから影響が出やすいんでしょうか??それとも黄砂に影響受けないくらいいつでも喫煙者はリスク背負ってるということなんでしょうか??とにかく気になりました。
肺炎
黄砂は粒子が直径が花粉の10分の1程度と、非常に細かいため肺の奥深くまで入り込み蓄積し、肺炎をひきおこすこともあるそうです。高齢の方などにとって肺炎は命を奪いかねない重病です。気をつけたいですね。
黄砂症/黄砂アレルギーの予防
家にいるときの対処法
・掃除をまめにする
・黄砂の多そうな日には窓を開けない
・洗濯物は外に干さない
・布団も外に干すのではなく布団乾燥機を使う。
・PM2.5対応の空気清浄機をつける。
一番左は、私が実際に使ってよかったふとん乾燥機です。とにかく面倒くさがりの私に、マットをいちいち広げなくても使える乾燥機は革命的で、とっても楽です。元々干すのも面倒だった私は、これによって爽やかなお布団で寝られます。真ん中も実際に使ってよかった、色々手入れは面倒くさい人にもおすすめの空気清浄機です。加湿器がついていないため、手入れを怠っても変なにおいがすることもまずないですし、私的には完璧な一品だと思いました。ただ、ちょっと、大きいし、高い。そこで今2台目に狙っている品も右に紹介しておきます。安いしとっても評価も高くてよさそうです。
外出時、帰宅時の対処法
・PM2.5対応のマスク、メガネをつける
・帰宅時は玄関に入る前によくコートや上着をはたいて付着しているであろう物を落としてから入り、すぐ着替える。
・手洗いやうがい
毎日のことなのでコスパのいいマスクと、やっぱり慣れてる超快適マスクが恋しくなる時もあります。風邪、花粉用と書いてありますがPM2.5対応で安心です。メガネは花粉対応と同じでよいと思いますよ!そもそもフィルターとかではないので。
そもそも、まずは、飛来の多そうなときは外出を控えることを基本にしましょう。そして花粉対策と基本的には同じと考えてよいでしょう。ただ、PM2.5は非常に粒子が小さいですからマスクはPM2.5対応のマスクにしないと効果がありません。黄砂は花粉の10分の1程度の大きさとされ、その付着物であるPM2.5は更に小さな物質ですから、花粉症用のマスクだと、黄砂が通過してしまうのです。目、鼻、口など、粘膜からの侵入に気をつけましょう。
黄砂アレルギーの原因は?
ずばり、黄砂が飛んできて吸い込んだりして取り入れてしまうことによって起こります。
黄砂そのものは、ようするに砂漠の砂、なのですが、それが日本にとんでくるまでに大気中の色々な有害物質を付着させてきてしまいます。
真菌(カビ)類やグラム陽性菌、それに酵母菌類も検出され、これに大気汚染 物質由来の硫酸塩や硝酸塩,他に煤塵由来のカーボンや微生物が付着しています。
つまり、黄砂にはたくさんゴミやダニやカビ、汚いものやら有害物質などがついてるよ、ということですね。
よくきくPM2.5というのは、単一の物質ではなく、炭素、硝酸塩、硫酸塩、金属などの様々な物質の混合物のことをいいます。黄砂は非常に小さな粒の砂で、直径がスギ花粉の10分の1程度しかないといわれています。そのようにとても小さいことが、気管や、肺の奥まで入って咳や喘息症状を引き起こし、そして蓄積され、症状が長引くこともあると言われています。また、黄砂は粒子が小さいというだけでなく、その中にPM2.5などの有害物質が含まれるためアレルギー症状の原因になってしまうことがあるのです。黄砂自体は、古くから発生している自然現象なのですが、中国の産業の発展などにより、有害物質を多く含んだ状態で飛来するようになり、発がん性も懸念されています。
症状が出てしまったらどうしたらよいか。薬は?
黄砂アレルギーの「特効薬」というものは残念ながらありませんので、対処療法となります。
アレルギー科や、その症状によって耳鼻咽喉科、呼吸器内科、眼科などを受診しましょう。
「現在のつらい症状を引き起こしているのは黄砂アレルギーだ」、ということは非常にむずかしいそうですが、検査によって、花粉症ではないのかなど、他のものではないことを確かめることはできます。
そのうえで、どうも花粉症などではなさそうだということになれば、症状によって鼻水や、咳、かゆみを抑えるための治療、投薬が行われると思われます。お医者さんに相談してみましょう。
まとめ
黄砂は、発生域周辺の農業生産や生活に大きな被害を与えるだけでなく、日光や海にも影響を与え、もはや全地球的に影響を及ぼしているそうです。なんとかならないかとは思うのですが、ちっぽけなひとりの人間個人としては、とにかく黄砂となるべく接触しない、ということをこころがけるしかなさそうです。